SUSパイプの単価を比較！相場や施工費用の目安を解説

外径と肉厚

SUSパイプの価格は、外径と肉厚によって大きく変わります。一般的に、外径が大きく肉厚が厚いほど、材料費が増加するため、単価も上昇します。

外径が大きければ流量を多く確保できる反面、その分使用されるステンレスの量が増えるため、コストに直接影響を与えます。

材質の違い

SUSパイプには、さまざまな種類のステンレス鋼が使用されています。代表的なものにSUS304やSUS316がありますが、それぞれの材質には異なる特性があります。

SUS304は耐食性に優れており、比較的安価ですが、SUS316はさらに優れた耐腐食性を持ち、より過酷な環境で使用されることが多い分、価格も高めです。

用途に応じて最適な材質を選ぶことで、コストパフォーマンスを向上させることができます。

生産ロットと長さ

大量にパイプを注文する場合、1本あたりの価格は割安になる傾向があります。これは、製造コストや運搬コストが一度に処理されるためです。

逆に少量注文では、割高になる場合があります。また、パイプの長さも価格に影響し、長いパイプは運搬や取り扱いが難しくなるため、追加コストが発生することもあります。

表面仕上げ

SUSパイプの表面仕上げも、価格に影響を与える要因の一つです。鏡面仕上げやヘアライン仕上げなど、美観が重要な場合には特殊な加工が施され、その分コストが上がります。

特に食品や医療分野では、清潔感や腐食耐性が求められるため、高品質な表面仕上げが必要となることが多いです。

SUS304パイプの相場

SUS304は、ステンレス鋼の中で最も一般的に使用されている材料であり、価格も比較的手頃です。

一般的な外径25mm程度のSUS304パイプの単価は、重量1kgあたり税込2,600円~2,800円です。

ただし、肉厚や表面仕上げ、数量によって変動するため、用途や仕様に応じた見積もりを取得することが推奨されます。

SUS316パイプの相場

SUS316は、SUS304に比べて耐食性が高く、特に海水や化学薬品に接触する環境で使用されることが多いです。

そのため、価格はSUS304よりも3割から5割程度高くなります。

腐食のリスクが高い場所での使用を考慮する際には、このような高耐久材を選ぶことで、長期的なコスト削減が期待できます。

その他のステンレス鋼パイプの相場

SUS304やSUS316以外にも、特定の用途に応じて使用されるステンレス鋼パイプがあります。

例えば、SUS430は耐食性は劣るものの、コストが安価で、装飾用途や低腐食環境で使われることが多いです。

こうした特殊な材質は、一般的なパイプよりも低価格で提供されることがあります。

配管の取り付け費用

SUSパイプの取り付け費用は、パイプの長さや設置場所、作業の難易度によって大きく異なります。

例えば、狭い場所や高所での作業は、通常の取り付けよりも複雑になり、その結果、費用が高くなる場合があります。配管の取り付けにかかる費用には、運搬、設置、配管同士の接続など、さまざまな要素が含まれます。

特に、取り付ける環境や配管の長さが大きく影響するため、事前に現場の条件をよく確認し、見積もりを取得することが重要です。

溶接費用

ステンレス鋼の溶接は、技術的に高度な作業が要求されるため、通常の鉄鋼の溶接よりも高額になることが一般的です。

溶接工の技術や使用される溶接機材によっても価格は異なりますが、単価例でいうと加工の長さ約1mあたり200〜400円（1ヶ所あたり）ほどです。

特に耐圧性や美観が求められる溶接作業では、追加の検査や研磨が必要になる場合があるため、コストが上昇する可能性があります。

その他の加工費用

SUSパイプは、用途に応じて曲げ加工や穴あけ、フランジの取り付けなどの追加作業が必要になることがあります。

これらの加工費用は作業の複雑さに応じて変動しますが、1箇所あたり1,000円から10,000円程度が目安です。

特に複雑な形状の加工や高精度が求められる場合には、追加の費用がかかることがあります。

必要な仕様を明確にする

SUSパイプを選ぶ際に、必要以上の仕様を選定してしまうと、コストが無駄に上がる可能性があります。

例えば、耐食性が求められない環境でSUS316を使用するのは過剰なコストとなるため、用途に応じた最適な材質を選ぶことが重要です。

また、外径や肉厚も、必要な範囲内で選定することで、無駄な材料費を抑えることができます。

施工費用を最適化する

施工費用を抑えるためには、作業の効率化が鍵となります。

施工場所が狭く作業が困難な場合や、複雑な形状の配管が必要な場合には、事前に十分な計画を立てて無駄な作業を減らすことが重要です。

また、複数の作業を一度にまとめて依頼することで、個別の作業よりもトータルコストを抑えることができる場合があります。

長期的な視点で選ぶ

安価な材料を選んで短期的なコストを抑えることは一つの方法ですが、長期的なメンテナンスや交換コストを考慮すると、高品質のSUSパイプを選ぶ方が結果的にコストパフォーマンスが良い場合があります。

特に腐食のリスクが高い場所や、高圧・高温環境で使用する場合は、耐久性の高い材質を選ぶことで、将来的な費用削減につながります。